ダイナミックストレッチのすゝめ
こんにちは。グッぼるスタッフの村口です。今回は僕が本格的に登る前にいつも行うダイナミックストレッチを紹介しようと思います。やるとやらないとでは、パフォーマンス向上や怪我防止に大きく違いが出るので面倒と感じても必ず行うようにしています。気になる方は是非読み進めて下さい。
ストレッチには色んな種類がある
今回はダイナミックストレッチがメインではありますが、ストレッチと一口にいってもその効果に応じて、大きく分けて3つの種類があります。先に軽く全体に触れてみようと思います。
スタティックストレッチ
静的ストレッチとも呼ばれ、反動をつけずにゆっくりと筋肉を伸ばし、一定時間その姿勢を保持する動作のことで、関節の可動域を広げ、筋肉の柔軟性を高めるために行うもの。よく、静的ストレッチは、スポーツ前には出力が落ちる為、やらない方がいいと言われていますが、筋肉が緩んでしまうほど長時間でなければ大丈夫だと意見もあります。仕事や移動などで長時間同じ姿勢を続けてしまった時や、スポーツ後などは筋肉が固まってしまうので、痛みを感じない程度の可動範囲でやるのがオススメです。スタティックストレッチのメリットは静的柔軟性を高める効果が高いこと。また、筋肉の緊張をやわらげ、血行を良くすることで、疲れやカラダのだるさを改善することができます。
バリスティックストレッチ
筋肉の反動を使い弾むようにして行う動的ストレッチの一つ。主動筋が収縮すると、その筋肉の裏側にある拮抗筋が伸張するという相反性神経支配を用いたストレッチ。主動筋の柔軟性や可動域をアップするため、特に瞬発系のスポーツに良く用いられます。しかし、最近では、反動をつけて筋肉を伸ばし過ぎると、筋肉や関節などの肉離れなどリスクがある為、あまり使われなくなってきています。
ダイナミックストレッチ
今回の話のメインである動的ストレッチの一つ。ダイナミックストレッチは動きの中で腕や足などをいろいろな方向に回すことで、関節の可動域を広げる方法です。骨と骨をつないでいる関節とそこに付随する筋肉が伸縮することによって、はじめていろんな方向に動くことが出来ますが、筋肉の伸縮性が悪くなると関節の可動域も制限されてしまいます。関節周囲筋の動きを潤滑にするのが目的です。また関節部分には関節の潤滑油の役目を果たす「滑液」というものがありますが、関節を動かせばこれが活発に分泌されます。注意点として急激に関節を動かすと痛みがでる可能性があるので体が温まってから行いましょう。
ダイナミックストレッチ実践編
壁の中での動きを意識して股関節を大きく動かす
最初はクライミングで最も重要な股関節のストレッチ。クライミング時の左右への体重移動で、大きく動くには必須の動き。股関節が硬い人は膝を内に曲げてしまう人が多く、これは実際に壁の中で顕著に現れる動作ですので改善すれば劇的に登りやすくなります。特に、緩傾斜の課題ほどこの動作が必要な場面が多いので苦手な方は是非試してみてください。動作のポイントはリズミカルに行う事。
胸椎を広げて股関節を前後に大きく動かし体幹部もしっかり鍛える濃縮ストレッチ
コーディネーション課題やランジではカラダ全体複合的に使います。その際につかうであろう筋肉を効率的に刺激する動きがぎゅっと濃縮されたエクササイズです。肩甲骨をはじめとした上半身がほぐれることはもちろん、股関節、足裏の安定・体幹部の筋肉の強化などバランスの良いストレッチ種目。慣れていない人だと翌日、筋肉痛になること間違いなしです。
体幹部を大きく旋回させ可動域をしっかり広げる
腰を旋回させる腰ひねりでは、身体の中心に対して少し負荷を与え、可動域を広げることが出来ます。クライミングではクロスムーブなどでの捻じれや振られの際に急な力が加わった時の怪我などを防ぐ事が出来ます。動作のポイントとしては、筋肉へのアプローチを意識し、上半身を大きくひねり、大胆に動くようにしましょう。心拍数もいい感じに上がるので、ウォーミングアップにもオススメ。
鎖骨から腕を大きくまわして、肩甲骨のまわりの筋肉をしっかり動かす
腕を動かす時、その腕の付け根が肩だと認識されている方が非常に多いですが、肩メインで動かすと肩甲骨がしっかり働きません。そこで、指で鎖骨の上を内側にたどっていき、首の付け根にある胸鎖関節を触って意識してから動かすと凄く楽に腕が動きます。「腕は胸鎖関節から始まっている」イメージでこのストレッチを行ってみましょう。クライミングだけでなく、日常の動作パフォーマンスがあがり、肩こりがかなり楽になりますよ。
肩甲骨と脇を意識して大きく前後に動かす
このストレッチも一つ前のストレッチと同じく、肩の力を抜き、手を置きます。なるべくリラックスした状態で大きく前後に動かします。上腕二頭筋が硬い方だと少し攣りそうになるかもしれません。脇を軽く閉じて、左右の開きができるだけ大きくなるように行います。広背筋や大円筋に刺激が入り、引きつけ動作の可動域改善につながるのでオススメです。前腕メインではなく背中で引く意識が芽生えるのでクライマーにはピッタリです。
腕を互い違いにねじり、肩の前後と腕の筋肉を一気にほぐすストレッチ
ポイントは出来だけ遠くのホールドを取るイメージで大きく捻る事。二の腕の内側には上腕二頭筋、外側には上腕三頭筋があり、クライミングではかなり酷使しており、固くなっている人が殆ど。それを引き剥がす感覚で行いましょう。しっかりやれば、リーチが少し長くなります。
ダイナミックストレッチは運動不足の人にこそやって欲しい!
ここまでクライミングに効果的だと感じるストレッチを六種類紹介させていただきました。しかしこのストレッチはクライマーだけにやって欲しいと思っているわけではありません。日常的に動けるカラダを作るというのは生活していく上でも非常に役に立つと感じています。カラダが上手く動かない時は気分も落ち込んでしまい、やる気もなくなりがちです。このストレッチは運動不足の人にはかなり強度が高く感じるかもしれません。ただ動かす事で得られるものが多くあると思います。軽い気持ちでも良いので一度でチャレンジしてみてください。何かのきっかけになるかもしれませんよー。


